予算は「1億~4億円!」中国人富裕層が日本のマンションを 爆買い「2億は安い」仲介業者は月収700万円も

東京・中野区に3月建ったばかりの新築アパート。

9日午後、このアパートを丸ごと1棟買いしようと内覧に訪れたのは、30代の中国人女性・サクさんだった。

土地の広さは、約140平方メートル。
3階建てで9部屋があるこのアパートは、新宿駅まで2kmほどとアクセスも良く、お値段は、なんと2億円以上。

中国・湖北省の武漢市出身で、IT企業を経営するサクさんは、このアパートを投資用に購入し、民泊か賃貸物件にしようという。

サクさんに購入予算を聞くと、「1億円から4億円の予算で。日本は円安だから、2億円前後でも全然安い」とのことだ。

今回は、花見のついでに物件を見学し、今後も、別の物件を見て一番気に入ったものを購入する予定だという。

サクさんに物件を紹介した、中国人向けの不動産売買を手掛ける仲介会社「ワースランド」を経営する杉原尋海さんは、「急にお客さんが増えてきて、1カ月の売り上げが去年1年間の売り上げぐらいになっちゃう。うちのトップセールスは、先月給料手取り700万円くらい」と話す。

中国の富裕層による都心のマンション爆買い。
そこには、単なる投資目的にとどまらないあるワケがあるという。

拓殖大学 海外事業研究所・富坂聰教授は、「中国の政策に不満があるということです。コロナ明けの経済政策に失望した。中国国内で不動産価格が急落している」と説明する。

その中国では「潤う」と書く「ルン」という言葉が流行している。その理由は、アルファベットで表記すると「逃げる」を意味する「RUN」となることだった。

富坂教授は、「『潤』という文字が、英語の『逃げる = RUN』と同じ(表記)だと。そういう意味で“海外脱出”を意味する潤(ルン)という言葉がすごく流行語になった」と説明した。

一方、中国人富裕層による爆買いが、首都圏のマンション価格をつり上げる要因ともなっていた。

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