男子もキレイになりたい!男性向け美容市場が拡大中(2023年3月28日)

 男性向けの美容市場が、今盛り上がりを見せています。スキンケアだけでなく、メイクをする男性も若い世代を中心に広がっています。

 20代社会人2人組:「(Q.肌のお手入れはしている?)導入化粧水して、化粧水して、乳液します」「自分も同じです」

 高校生4人組:「化粧水と乳液、それぐらいは」「(Q.4人とも?)はい。そのぐらいは」

 20代新社会人と彼女:「導入化粧水と化粧水、美容液、乳液、日焼け止めはやってます」

 若い世代の間では、今やスキンケアは当たり前になっているようです。さらに…。

 高校生4人組:「(Q.周りにメイクをしている男子は?)クラスにいたりします」「(Q.その男子はどんなメイクを?)涙袋を描いたりとか、シャドウをいれたりしている人はいます」

 20代新社会人と彼女:「(Q.メイクはしますか?)たまに。青ひげ消すくらいは」「(Q.彼氏の美容意識の高さをどう思う?)すごいなって思います。私の方が、使ってる化粧品を逆に教えてもらって、『いいな』って思います」

 3月中旬、東京・渋谷では、卒業シーズンに合わせてこんなイベントも。

 講師:「こんな感じで乗っけたら、指全体で広げていきます」

 この春卒業を迎える、男子高校生や男子大学生が、プロの指導を受けながらメンズメイクに挑戦しました。

 クリームで肌の質感を整え、目元や口元にも色をのせていきます。

 そうしてメイクで変身した姿を「セルフ撮影」しました。

 参加した大学生:「細かいところをメイクすることで、印象全体が変わるんだなと実感しました」

 参加した高校生:「新しい商品もメンズの化粧品もちゃんとあると知れたので、すごく身近なものに感じられました。日常的にしてみたいと思いました」

 調査会社のインテージによると、男性が購入する化粧品の市場規模は、2022年は425億円で、5年前に比べておよそ1.3倍に拡大。

 メイクアップは17億円と、まだ規模は小さいですが、5年間で2倍以上に伸びています。

 メーカー側も、メンズ美容市場の広がりを意識した商品開発や発信に力を入れています。

 花王は2022年12月、Z世代の男性をターゲットにしたメンズメイクのブランドを立ち上げました。

 資生堂からも2022年夏、アジアのZ世代の男性に向けた新たなスキンケアブランドが誕生。

 コーセーは、美容液や化粧水の広告に、大谷翔平さんや、羽生結弦さんを起用し、性別を問わずに使えるというメッセージを発信しています。

 渋谷ロフトでは、2階の美容関連商品の売り場のなかに、メンズ美容のコーナーを作っています。

 ロフト広報・高橋祐衣さん:「2022年度のメンズケアのアイテム全体の売り上げが2019年度に対して、約2倍伸長している。コロナ禍でおうち時間が増えたことで自分をケアする時間が増えた。リモート会議などでご自身の顔がカメラに映ることでメイクやスキンケアを気にされる人が多くなっている印象です」

 渋谷ロフトで扱っている、メンズ美容関連の商品は500種類以上。

 化粧水や洗顔料など、スキンケア関連のほか、塗ると黒から自然な赤みへと変化するリップや、定規が付いた眉毛用のペンもあります。

 買い物客:「乾燥肌が気になるので、化粧水を見に来ました」「今日はこのメンズネイルを見に来て、そんなに目立たないのが良いかなと思ったんですけど、『メンズの王道は黒』と書いてあるので、黒も良いかなと思いつつ迷ってる」

 K-POP男性アイドルの人気や、SNSで美容情報に手軽に触れられることも、メンズ美容の広がりに影響しているとみられます。

 ロフト広報・高橋祐衣さん:「(近年)コスメに関しても性別の垣根が無くなってきている。同じコスメを男女でシェアする人も増えています。いろんな人が使いやすいコスメを、お客様に合ったものを提案していけたらと思っております」

 脱マスクが進み、素顔になる機会が増えると見込まれる今後、メンズ美容市場はさらに広がっていきそうです。
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